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第7回全国史料ネット研究交流集会

以下のプログラム情報はPDFでも入手できます→PDF版プログラム

開催趣旨

1995 年の阪神・淡路大震災を機に設立された歴史資料ネットワークを皮切りに、全国様々な地域で資料ネットが立ち上がり、互いに協力しつつ、災害から歴史資料を保全し、災害の記録を保存する活動に取り組んでいます。こうした連携は 2011 年 3 月に発生した東日本大震災を契機として本格的になされるようになり、大震災時に組織された「被災文化財等救援委員会」を土台として、2020 年 10 月には国立文化財機構内に「文化財防災センター」が設置され、国としての文化財防災の基盤が整備されました。
また資料ネットの取り組みを支援するため 2017 年度よりはじまった、人間文化研究機構の「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」を通じて、各地の大学を軸にした資料ネット相互のネットワーク構築や、災害時における相互支援体制、資料の保存研究・活用に向けた体制づくりが進みつつあります。
こうした状況を踏まえ、今回は 2011 年の東日本大震災から 10 年を迎え、大震災の被災地である仙台での開催を予定しておりましたが、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、オンラインでの開催となります。今回の集会では東日本大震災から10年を経た資料保全の現状と課題と、現在感染拡大が続いている COVID-19 下における資料保全のあり方を問うという、2つのメインテーマを中心に議論したいと考えています。
また今回初めての試みとして、資料保全に関わる現場から提起される課題、またこの間の資料ネット活動に関わる理論的課題などを議論する場として分科会を設置するとともに、例年通り各団体のポスターセッションの場など、オンライン上で交流を行う機会を設け、「震災 10 年」と「感染症流行」という状況のもと、資料保全に関わる課題について研究交流を行う場を設けたいと考えています。

開催情報

日時:
2021 年 2 月 20 日(土) 13:00~18:20 / イブニングセッション 18:30~21:00
2 月 21 日(日)10:00~16:30

会場:オンライン開催(zoom)
主催:第7回全国史料ネット研究交流集会実行委員会
人間文化研究機構「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」
共催:東北大学災害科学国際研究所
科学研究補助助成事業(特別推進研究)「地域歴史資料学を機軸とした災害列島における地域存続のための地域歴史文化の創成」(研究代表者:奥村弘)研究グループ
後援:独立行政法人国立文化財機構 文化財防災センター、NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク、ふくしま歴史資料保存ネットワーク 、山形文化遺産防災ネットワーク、新潟歴史資料救済ネットワーク、茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク、とちぎ歴史資料ネットワーク 、 那須資料ネット、群馬歴史資料継承ネットワーク、千葉歴史・自然資料救済ネットワーク、神奈川地域資料保全ネットワーク、NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん、地域史料保全有志の会、信州資料ネット、東海歴史資料保全ネットワーク、 福井史料ネットワーク、歴史資料ネットワーク、歴史資料保全ネット・わかやま、岡山史料ネット、広島歴史資料ネットワーク、山陰歴史資料ネットワーク、歴史資料保全ネットワーク・徳島、愛媛資料ネット、熊本被災史料レスキューネットワーク、宮崎歴史資料ネットワーク、鹿児島歴史資料防災ネットワーク、宮城県美術刀剣保存協会、宮城歴史科学研究会、東北史学会、株式会社プレシード、仙台市歴史民俗資料館、学習院大学文学部


参加費:無料(要事前申込み、定員 300 名) 興味・関心のあるすべての方の参加を歓迎します→すでに締め切りました

プログラム

2/20(土)

12:30 開場(Zoom立ち上げ)

13:00 開会挨拶

・斎藤 善之(第7回全国史料ネット研究交流集会実行委員長/NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク理事長)・今村 文彦(東北大学災害科学国際研究所所長)

<メインテーマ1「東日本大震災 10 年をふりかえって」>


13:10 基調講演「東日本大震災資料保全 3つの視座から

 ・「災害が拡げたネットワークと資料保全の革新」
 平川 新(東北大学名誉教授)
 ・「社会貢献と社会改革」
 高埜 利彦(学習院大学名誉教授)
 ・「アメリカにおける文化財のための災害対策―訓練と協力―」
 日沖 和子(ハワイ州立大学マノア校図書館 資料保存司書)

コーヒーブレイク


14:30 パネルセッション「東日本 10 年・現在までの軌跡」

① 基調講演をめぐって


② 東日本大震災に対応した資料ネットより
 ・「東日本大震災 10 年・宮城での民間所在史料保全の現状」
 佐藤 大介(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク)
 ・「ふくしまの資料保全活動の 10 年とこれから」
 阿部 浩一(ふくしま歴史資料保存ネットワーク)
 ・「山形文化遺産防災ネットワークの活動」
 佐藤 琴(山形文化遺産防災ネットワーク)
 ・「長岡市立中央図書館文書資料室と新潟歴史資料救済ネットワーク-東日本大震災避難所資料の保全
-」
 田中 洋史(長岡市立中央図書館文書資料室)
 ・「特定地域における長期文化財保全活動の中で―長野県栄村での震災レスキューに関わって―」
 白水 智(地域史料保全有志の会)
 ・「模索と挑戦の 10 年―茨城史料ネットの誕生から今日まで―」
 高橋 修(茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク)


③ 東日本大震災文化財レスキューから 10 年・被災資料と災害資料
 ・「東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業から文化財防災ネットワーク推進事業を経て文化財防
災センター設立まで」
 高妻洋成(独立行政法人国立文化財機構文化財防災センター)
 ・「システマチックな文化財レスキューを越えて」
 小谷 竜介(東北歴史博物館)
 ・「歴史資料ネットワークによる後方支援活動」
 松下正和(歴史資料ネットワーク)
 ・「被災した民俗文化財の文化財レスキュー―東日本大震災の経験から―」
 日高 真吾(国立民族学博物館)
 ・「災害時の無形民俗文化財への救援はどうあるべきか」
 大石 泰夫(國學院大學)
 ・「東日本大震災で被災した岩手県内の自然史標本について」
 鈴木 まほろ(岩手県立博物館)
 ・「活かされた資料保全知―宮城県岩沼市の震災関連資料収集―」
 高橋 陽一(宮城学院女子大学)
 ・「原子力災害被災地における災害資料について」
 白井 哲哉(筑波大学)

18:30 イブニングセッション
18:30 開始の挨拶 柳原 敏昭(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク副理事長)
18:40 ポスターセッション【前半】ポスター一覧
・愛媛資料ネット(胡 光)
・NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク(井上 瑠菜)
・NPO 法人歴史資料継承機構じゃんぴん(武子 裕美)
・岡山史料ネット(上村 和史)
・神奈川地域資料保全ネットワーク(三村 昌司)
・群馬歴史資料継承ネットワーク(長谷川 明則)
・国立文化財機構文化財防災センター(高妻 洋成)
・信州資料ネット(原田 和彦)
・千葉歴史・自然資料救済ネットワーク(小関 悠一郎)
19:30 コメント
19:45 ポスターセッション【後半】
・東海歴史資料保全ネットワーク(大塚 英二)
・那須資料ネット(作間 亮哉)
・新潟歴史資料救済ネットワーク(原 直史)
・人間文化研究機構「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」(天野 真志)
・福井史料ネットワーク(多仁 照廣)
・ふくしま歴史資料保存ネットワーク(阿部 浩一)
・山形文化遺産防災ネットワーク(佐藤 琴)
・歴史資料保全ネット・わかやま(橋本 唯子)
20:30 分科会座長からのアピール
・資料保全の担い手の広がりと未来 part2(小野塚 航一)
・史料ネット活動の発展的継承と普遍的課題―歴史資料が価値あるものとされる社会とは―(板垣 貴志)
・災害支援としての歴史資料保全を考える(佐藤大介)
20:55 締めの挨拶 藤田 明良(歴史資料ネットワーク副代表)
21:00 終了予定

2/21(日)

9:30 開場(Zoom 立ち上げ)
9:45 アナウンス

10:00 分科会

・「資料保全の担い手の広がりと未来 part2」
 座長:小野塚 航一(歴史資料ネットワーク運営委員)
 登壇者:
  井上 瑠菜(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク)
  上村 和史(岡山史料ネット事務局長)
  松本 充弘(歴史資料ネットワーク)
  藤田 明良(歴史資料ネットワーク副代表/天理大学教授)


・「史料ネット活動の発展的継承と普遍的課題―歴史資料が価値あるものとされる社会とは―」
 座長:板垣 貴志(山陰歴史資料ネットワーク/島根大学法文学部准教授)
 登壇者:
  天野 真志(国立歴史民俗博物館特任准教授)
  川内 淳史(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク/東北大学災害科学国際研究所准教授)
  吉川 圭太(歴史資料ネットワーク/神戸大学大学院人文学研究科特命講師)


・「災害支援としての歴史資料保全を考える」
 座長:佐藤 大介(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク/東北大学災害科学国際研究所准教授)
 報告者:
  J・F・モリス(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク/東北大学災害科学国際研究所特任教授)
  上山 眞知子(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク/東北大学災害科学国際研究所特任教授)
 指定討論者:
  林 美木子(独立行政法人国立文化財機構文化財防災センター アソシエイトフェロー)
  青柳 周一(滋賀大学経済学部附属史料館教授)
  門馬 健(富岡町教育委員会)

12:10 「2021 年 2 月 13 日 福島県沖地震に関わる緊急情報交換会」

<13:00 メインテーマ 2「COVID-19 下における資料保全活動」>


・「令和 2 年 7 月豪雨の被災歴史資料レスキュー活動について―熊本における取り組み―」
  今村 直樹(熊本被災史料レスキューネットワーク) 川路 祥隆(熊本県教育庁教育総務局文化課)
・「緊急事態宣言下の対応と『歴史資料保存・調査活動ガイドライン』の総括」
  西村 慎太郎(NPO 法人歴史資料継承機構じゃんぴん)
・「『資料調査現場における新型コロナウイルス感染予防対策』に基づく地域資料調査の検証」
  堀井 美里(合同会社 AMANE)
・「コロナ下の資料保全―宮城資料ネットの活動において―」
  安田 容子(NPO 法人宮城歴史資料保全ネットワーク)
・「コロナ期の水損史料保全活動」
  高山 慶子(とちぎ歴史資料ネットワーク)
・「神戸大学近世地域史研究会の活動について」
  室山 京子(神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター)

コーヒーブレイク

15:20 全国資料ネット報告会
・群馬歴史資料継承ネットワーク 長谷川 明則
・那須資料ネット 作間 亮哉
・千葉歴史・自然資料救済ネットワーク 鈴木 凜
・神奈川地域資料保全ネットワーク 宇野 淳子
・信州資料ネット 原田 和彦
・東海歴史資料保全ネットワーク 大塚 英二
・福井史料ネットワーク 多仁 照廣
・歴史資料ネットワーク 跡部 史浩
・歴史資料ネット・わかやま 橋本 唯子
・岡山史料ネット 上村 和史
・広島歴史資料ネットワーク 石田 雅春
・愛媛資料ネット 佐々木 紫帆
・宮崎歴史資料ネットワーク 山内 利秋
・鹿児島歴史資料防災ネットワーク 佐藤 宏之

16:20 閉会挨拶
・平川 南(大学共同利用法人人間文化機構長)
・奥村 弘(第7回全国史料ネット研究交流集会実行委員/歴史資料ネットワーク代表委員)